新*今日の漢字* 「航」
大型の台風が四国近畿地方に近づいています。
では・・・
新*今日の漢字*
「航」 音読み コウ 訓読み ---
画数 10画 部首 舟
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は亢(こう)。
亢は頏(のど)の形で、直線的な状態、直線的なものをいう。
古くは大きな川を渡るのに筏(いかだ)を組んで作った浮橋(うきはし)を使用し、これ
を杭(こう)といった。
筏に代えて舟を用いるようになって航という。
舟を使って直線的に川を渡ることをいう字で、「ふね、わたる」の意味となる。
今は航空(飛行機などで空中を飛ぶこと)のように、空を飛ぶ、渡るの意味にも使う。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は亢(こう)。
亢は頏の形で、杭(くい)のように太い一本木などの形。
航の正字は[説文]八下 に こう(方+亢)に作り、「方舟なり」とする字である。
[説文]は方を舟の象形と解しているので、こう(方+亢)を正字として収めたものであろう
が、方舟の字はもと舫の声字にすぎない。
舟航の字には、もとより航を用いるべきである。
[方言、九]に、関東にては舟をあるいは航というとする。
古くは浮梁(ふりょう)、すなわち舟橋を意味し、字も多く杭(こう)を用いた。
[詩、衛風(えいふう)、河広(かこう)]「誰(たれ)か河を廣しと謂ふ 一葦(ゐ
(葦舟(あしぶね)))之(これ)を杭(わた)る」においては、動詞に用いている。
左思(さし)の[呉都(ごと)の賦]に「舟航を彭蟸(ほうれい(湖の名))に汎(うか)
ぶ」の句がある。
もと水をわたることをいう字であるが、いまは航空のように空を飛ぶことにも用いる。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「航」はという字に含まれる「亢」は「直線的なもの」で古くは「筏を組んで作った浮橋を杭」とい
い、筏に代えて舟になったので、「航」となったようですね。
今は川を渡る舟だけでなく空を行く飛行機などにも使われるようになったのですね。
さて今日の一枚は・・・
先日見つけた夏に咲くシクラメンの花が咲いていました。
すみません、勢い込んでしまって、花がちょっとピンボケでしたね。
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