新*今日の漢字* 「告」
今朝は北海道の地震を知らせるアラームで目が覚めました。
この頃の日本列島はどうなっているのでしょうか?
では・・・
新*今日の漢字*
「告」 音読み コク 訓読み つ(げる)
画数 7画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
象形 もとの字はこく(梏の右側)に作り、木の小枝に口(さい)を箸(つ)ける形。
口は「さい」で、神への祈りの文である祝詞を入れる器の形。
木の小枝に口(さい)を箸けて神前に掲げ、神に告げ祈ることをいう。
[説文]二上には、字の上半分は牛の角であるとみて、牛が何かを人に告げるとき、
横木をつけた角で人に触れるのであるとしているが、牛はそのようなことはしない。
告はもと神に「いのる」の意味であったが、のち上の人に訴える、「つげる」の意味と
なる。
王の命令を誥(こう(つげる))という。
口(さい)を木に箸けて捧(ささ)げ、神に祈って祭る字は史(まつり、ふみ)である。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 旧字はこく(梏の右側)に作り、木の小枝に祝禱を収める器の口(さい)を懸けている
形。
祝禱の器を木の小枝につけてささげ、神に祈告する意で、告とは神に訴え告げることを
いう。
[説文]二上 には牛と口とに従う字とし、「牛、人に觸(ふ)る。 角に横木を箸(つ)
く。 人に告ぐる所以(ゆゑん)なり」とあり、牛が人に何かを訴えようとするとき、横
木をつけた口をすり寄せてくると解するが、俗説である。
上部は牛の形でなく、ものを懸ける木の小枝の形であることは、卜文・金文の字形におい
て明らかである。
かつ口の字は「さい」、祝禱の器の形で、なかに祝詞を入れ、これを小枝に懸けて神に
捧げる。
わが国の申文(もうしぶみ)のような形のものと考えてよい。
告の初義は告祭、先祖に祈りごとをする意であった。
卜辞に「貞(と)ふ。土方(どほう(外族))を上甲(じゃうかふ(祖王の名))に告
(いの)らんか」、「貞(と)ふ。疾(やまい)又(あ)るに、若(だく(諾))する
か」のように用いる。
金文でも[令彝(れいい)]「周公の宮に告げしむ」のように、廟に祈ることをいう。
もと神に告げ祈ることを意味したが、のち上に告げ訴えることをいい、それに対して上よ
り告げる語を誥(こう)といった。
・・・例文中略・・・
口(さい)を木に著(つ)けて祖霊を祭ることを史、されに大きな又枝のある木に著けて
祭の使者となることを使・事という。
告・史・使・事はその字形において一系をなしている。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「告」ははじめは「木の小枝に口(さい)をつけて神前に掲げ、神に告げ祈る」という意味だったの
ですね。
のち上の人に訴えるといういみになったのですね。
そして、告・史・使・事の四つの字が同じような意味をもつ字だったのですね。
さて今日の一枚は・・・
3階から見た柿の木です。
9月の声を聞くと早々に色づいてはらはらと葉を落とします。
今年は柿もたくさん食べられそうな気がしますが・・・どうでしょう・
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