新*今日の漢字* 「殺」
今日は下の孫の幼稚園で、祖父母向けのほのぼの会という行事がありました。
年少さん年中さん年長さん、それぞれの1曲~2曲、歌を歌う姿を観ることができます。
年長さんでおっとりした孫は手話を交えた歌を周りの子を見ながら手話の真似をして歌って
くれました。
いろいろ問題もありますが、来年は小学校かと思うと、感慨もひとしおです。
では・・・
新*今日の漢字*
「殺」 音読み サツ 訓読み ころ(す)
画数 10画 部首 殳(るまた ほこづくり)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 「たたり」をなす獣の形(左偏の形)と殳(しゅ)とを組み合わせた形。
殳は杖のように長い戈(ほこ)。
「たたり」をひきおこす獣を戈で殴って殺す形で、これによって祟(たたり)を殺(そ)
ぎ(へらし)、無効とする行為を殺といい、減殺(げんさい(へらすこと))がもとの
意味である。
殺の左偏メと木の間の小点は「たたり」をなす獣の耳の形。
甲骨文字と金文はその獣の形だけをかき、のちの蔡(さい(ころす))の字に当たる用法
である。
殺は「ころす」という意味にも用いた。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 てい(常用字解の「たたり」と同じ)と殳(しゅ)とに従う。
てい(常用字解の「たたり」と同じ)はたたりなす獣の形で、祟(すい)の初文。
その呪霊をもつ」獣を殳(つえぼこ)で殴って、自己に向けられている呪力を祓(はら)
う共感呪術的な方法を、殺という。
もと減殺(げんさい(へらすこと))を本義とする字である。
[説文]三下 に「戮(ころ)すなり」とし、罪によって人を刑殺する意とするのは、のちの
転義であり、もとは呪詛を減殺する呪的な方法を意味する。
それで減殺・相殺(そうさい)の意となる。
廟中(びょうちゅう)でその呪儀を行うことを さい(上に宀下の祟+又)といい、放竄
(ほうざん)の竄のもとの字である。
[孟子、万章(ばんしょう)、上]「三苗(さんべう)を三危に殺す」を[書、舜典(しゅん
てん)]に「三苗を三危に竄(ざん)す」に作り、[説文]には さい(上に宀下の祟+又)
、また[左伝、昭元年]に「蔡叔(さいしゅく)を蔡(ころ)す」とあり、蔡の初文は てい
(常用字解の「たたり」と同じ)である。
卜文・金文及び古文第三字はその形。
これに殳を加えると殺という。
殺はそのような呪儀を原義とするが、のちすべて死殺の意に用い、[春秋(しゅんじゅ
う)、僖三十三年]「隕霜(ゐんさう)、草を殺(から)さず」、[礼記(らいき)、月令]
「草を殺す」のようにも用いる。
字はまた煞(さつ)に作るが、近代の俗字。
煞は急と攴とに従う字であるらしく、「疾(はや)し」の訓がある。
収束を収煞(しゅうさつ)・煞尾(さつび)という。
白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「殺」はもとは「たたりをひきおこす獣を戈で殴って殺す形で、これによって祟(たたり)を無効とする行為で、減殺(げんさい(へらすこと))がもとの 意味だったようですね。
のちすべて死殺の意味に用いられたのですね。
さて今日の一枚は・・・
風に揺れてちょっとピンボケになりましたが、近所の公園のそばに虎杖(イタドリ)の花を見つけ
ました。
柔らかい芽は食べられるとか・・・
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