新*今日の漢字* 「士」
今日は朝から雨降りで、寒いぐらいです。
最高気温も東京は21度、横浜は22度、間の川崎もそのあたりになるのでしょうね。
先日まで、暑い、暑いと言っていたのが嘘のようです。
では・・・
新*今日の漢字*
「士」 音読み シ 訓読み ---
画数 3画 部首 士
では常用字解で調べてみましょう。
象形 小さな鉞(まさかり)の頭部を刃を下にして置いた形。
実用品の武器ではなく、士の身分を示す儀礼用の器である。
士は戦士階級で、王に仕えた者である。
大きな鉞の頭部の形は王で、王の坐(すわ)る玉座の前に王のシンボルとして
置いた。
[説文]一上 に 士は一から十を知るものであるとしているのは俗説である。
士は戦士・兵士の意味のほかに、のち官吏・役人。裁判官、男子の意味などに
用いられた。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 小さな鉞(まさかり)の刃部を下にして置く形で、士の身分を示す儀器で
ある。
鉞の大なるものは王で、王の身分を示す儀器。
士は戦士階級として、王に仕えたものであろう。
[説文]一上 に「事(じ)なり。數は一に始まり、十に終わる。一と十に從
ふ。孔子曰く、十を推して一に合うするを士と爲す」(段注本)というが、
字は十と一とに分解しうる形ではない。
[説文]に「孔子曰く」とするものには、当時の俗説が多い。
士と事とは畳韻の訓で、音義的な解釈である。
この字形に従うものに在・吉(きつ)きつがあり、在は神域の榜示(ぼうじ)
の木である才(さい)に聖器である鉞頭(えっとう)の士をそえて、才を樹
(た)てた場所であること、神の支配する所であることを示す。
中略(吉の説明)
身分としての士は、戦士であり、氏族の有力な構成員であり、支配組織の中枢
にあるものであった。
金文には「百躄胤士(ひゃくへきいんし)」「父兄諸士」「士庶子」のような
語があり、いずれも豪族の構成員である。
また[がい(走にょう+豈)き(皀+殳)]に「僕射(ぼくや)・士訊(しじ
ん)」とある士訊は裁判官、[牧き(皀+殳)]に「昔、先王すで(皀+旡)に
女(なんぢ)に命じて嗣士(しし)と作(な)せり。今~女に命じて百寮に
辟(きみ)たらしむ」という。
士は卿(けい)・大夫(たいふ)と合わせて古代の治者階級を構成するとされる
が、大夫は農夫の管理者で、後起の職である。
卿は廷礼の執行者、士は貴族的戦士としての身分をその原義とする。
・・・後略(士のその後の変遷)・・・
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「士」は「小さな鉞の頭部を刃を下にして置いた形」だったのですね。
そして大きな鉞は「王」の身分を示すものだったようですね。
元の意味としては「王に仕えた、戦士階級の人」ということだったようですね。
戦士・兵士の意味のほかに、のち「官吏・役人。裁判官、男子」の意味にも使われるように
なったのですね。
さて今日の一枚は・・・
先日買い物に行く途中に白い鷺が私の前を横切って川へ舞い降りるところに遭遇しました。
「私を撮って!」と鷺が言っているかのようでしたので、パチリ!
安いスマホなので・・・画素がね、いまいちですね・・・
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