新*今日の漢字* 「祝」
今日の漢字の文字とは裏腹に台風の後始末が山積の心重い日々が続いています。
では・・・
新*今日の漢字*
「祝」 音読み シュク シュウ 訓読み いわ(う)
画数 9画 部首 ネ(しめすへん)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 示と兄とを組み合わせた形。
示は神を祭るときに使う机である祭卓の形。
兄は口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形))を頭に載せている
人の形で、神を祭る人をいう。
神事を担当する者は、兄弟の中では長男であった。
祝は祭卓の前で神を祭ることを示し、「いのる」の意味となり、また「いのる
人、はふり(神を祭る人)、神官」の意味となり、のち「いわう」の意味にも
使う。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました
会意 旧字はしゅく(示+兄)に作り、示と兄とに従う。
示は祭卓の形。
兄は祝禱(しゅくとう)を収める器である口(さい)を奉ずるもので、祝禱する
人をいう。
[説文]一上 に「祭に贊詞を主(つかさど)る者なり」とあり、[詩、小雅、楚茨に
(そじ)]に「工祝(示兄)、致して告ぐ」とあるものである。
女巫(じょふ)を巫、男巫(だんふ)を祝という。
[段注]に「人の、口を以て神に交はるものなり」とは、祝を奉ずるものを口耳の口
と解するのであるが、口(さい)は祝禱を収める器の形。
祝冊・祝詞(のりと)を主るもので、その最高の地位を大祝という。
周公(しゅうこう)は明保(めいほ)とよばれる周の聖職者であり、その子伯禽
(はくきん)は大祝の職にあって、金文にも[大祝禽鼎(だいしゅくきんてい)]を
残している。
また[禽(きん)き(皀+殳)]には周公父子の東征のことをするが、「周公某(謀
(はか)り)禽(きん)いの(示+丮)る」とあって、(示+丮)も祈る意。
祝は祈るときは祝(しゅう)の音でよむが、(示+丮)がおそらく本字であろ
う。
伯禽は周公家の長兄として、大祝の官に就いたもので、周公の家を嗣(つ)ぐも
のは、明公(めいこう)・明保(めいほ)と称した。
しかしその地位も王朝の興廃によって推移し、たとえば[儀礼(ぎらい)]には、夏
祝・商祝の名がみえるが、これらは祭祀儀礼(さいしぎれい)に与(あずか)る
こともなく、喪祝のことに従い、巫祝のうち最も卑賤(ひせん)とされる職事に
従うものとされている。
祝は祝禱を本義とするが、祝頌(しゅくしょう)・祝賀の意に用いるのは、わが
国の「祝(いわ)う」という語にあたる。
「祝う」は「斎(いわ)う」、その人のために邪気を払うことをいう。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「祝」はもとは「祭卓の前で神を祭ること(いのる)」を表していたのですね。
そして、「祈る人」の意味となり、「いわう」の意味にも使われるようになったのですね。
さて今日の一枚は・・・
ふだんは中央付近にみえる隙間から外側にでているブーゲンビリアですが、
台風のときに風にあおられて自主的に玄関を風よけ代わりに避難していました。
左側の枝の先に何か変化が!
明日のお楽しみです。
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