新*今日の漢字* 「笑」
日頃旅行などに出かけることが少ない私ですが・・・
青森から帰宅した日に漢検協会の研修会が11月に京都であることがわかりました。
紅葉の季節です、問題は宿がとれるかでした。
ネットで調べましたが、なかなか難しく、昨日の夕方新横浜の旅行会社へ行ってきました。
運よく直前にキャンセルが出たらしく交通の便の良いホテルが取れました。
久々に京都へ行けます、今から楽しみです、思わず微笑んでしまいます。
では・・・
新*今日の漢字*
「笑」 音読み ショウ 訓読み わら(う) え(む)
画数 10画 部首 竹
では常用字解で調べてみましょう。
象形 もとの字形はないが、巫女(ふじょ(神に仕えて神のお告げを人に告げる
女。みこ))が両手をあげ、身をくねらせて舞いおどる形。
神に訴えようとするとき、笑いながらおどり、神を楽しませようとする様子を笑
といい、「わらう、ほほえむ」の意味となる。
若は巫女が両手を振りかざして舞い、神託(神のお告げ)を求めている形で、
笑とちがって口(さい(神への祈りの文である祝詞(のりと)を入れる器の
形))がそえられている。
ふりかざしている両手が若では草かんむりの形に、笑では竹かんむりの形に字形
化されている。
その下の夭(よう(くねらす))は、人が頭を傾け、身をくねらせて舞う形で
ある。
夭を犬として、笑を犬が竹籠(たけかご)を被(かぶ)せられて進退に苦しんで
いる様子は笑うべきであると解釈するのは、俗説である。
笑をしょう(关の上が八)・咲に作ることもあったが、咲は花が「さく」の意味
に使われるようになった。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました
象形 巫女(ふじょ)が両手をあげ、首をかしげて舞いおどる形。
[説文新附]五上 にこの字を録し、孫愐(そんめん)の[唐韻(とういん)]に引く
[説文]に「喜ぶなり。竹に從ひ、夭(えう)に從ふ」と会意とする。
両手をかざした形が、たまたま竹の形に字形化されたもので、それは同じく巫女
の狂舞する姿である若がかざした両手を艸(くさ)の形に字形化されているのと
同じである。
夭(よう)は身をくねらせて舞う人の形。
若は巫女が両手をかざして舞い、神託をうけようとしてエクスタシーの状態に
あることを示す字であるが、笑は笑いえらぐ状態で神意をやわらげようとする
もので、これも一種の呪儀(じゅぎ)であった。
[段注本]に竹と犬とに従う形の篆文(てんぶん)を出し、哭(こく)が犬に従うの
と同じ理由で、笑も犬に従うのであると論じているが、人の哭(な)き笑いをど
うして犬を借りて示そうとするのか、まことに笑うべき説である。
笑とは神に対するもので、もと神事的な行為である。
笑はまた咲に作る。
[漢書(かんじょ)、史丹(したん)伝、顔師古(がんしこ)注]に「談关(だんせ
う)して大いに噱(わら)ふ」[漢書、谷永(こくえい)伝]「倡優(しやうい
う)の关(わらひ)」など、关(しょう)を用いるところもある。
关は笑の省体の芺(おう)より、さらに略体となったものであり、それに祝禱
(しゅくとう)を収める器の口(さい)をそえたものが咲である。
笑の従う夭(よう)は妖(よう)の初文。
妖・笑はいずれも巫女の呪儀をなす妖幻の行為をいう。
示部の よう(上に草かんむり+祅)は地妖、妖・笑の属は人妖。
神と人との世界は、この笑において相接し、相楽しむのである。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「笑」は「両手をあげ、身をくねらせて舞いおどる形」だったのですね。
また「笑」では「竹かんむり」で表された両手が「若」では「草かんむり」となっているの
ですね。
そして「笑」は「关(しょう(上部が八))」・「咲」とも書かれましたが、「咲」は花が
「さく」という意味に使われるようになったのですね。
さて今日の一枚は・・・
青森から帰ってきたらブーゲンビリアと同じ鉢に植えてある菊につぼみが付いていました。
そろそろガーデンシクラメンを植えようかなと思いましたが、しばらく待つことにします。
0コメント