新*今日の漢字* 「必」
昨夜から冷たい雨が降り続いていますが、だんだん雨が上がって来るそうです。
では・・・
新*今日の漢字*
「必」 音読み ヒツ 訓読み かなら(ず)
画数 5画 部首 心
では常用字解で調べてみましょう。
象形 (白川静 常用字解 平凡社)より。
必(ひつ)は柲(ひつ(え))のもとの字である。
必を「かならず」の意味に使用するようになって、別に柲の字が作られた。
「かならず」の意味に用いるのは、その音を借りる仮借の用法である。
金文では「弋(かなら)ず」のように弋(よく)を用いるが、それが柲の部分の
もとの形である。
宓(ふく(やすらか))・秘(祕)・密・毖(ひ(つつしむ))・閟(ひ(みた
まや))・謐(ひつ(やすらか))は、聖器としての必を用いる儀礼をいう字で
ある。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
象形 兵器の柲(ひ)の形。
戈(ほこ)や矛(ほこ)・鉞(まさかり)などの頭部を柄に装着する部分を主と
する形で、柲の初文。
[説文]二上 に「分極なり。八・弋(よく)に從ふ。弋は亦聲(えきせい)なり」
とするが、弋声では声が合わない。
かつ分極の義も明らかでなく、字を八・弋に従うとする字形解釈も、確かなもの
ではない。
金文の字形は弋形であるが、それは柲の象形であって、弋射(よくしゃ(いぐる
み))の意の弋ではなく、柲の初文としての必である。
金文の[こつ(上下に爪+日)鼎(てい)]に「弋(かなら(必))ず尚(つね
(常))に厥(そ)の邑(いふ)に處(を)らしめよ」、[琱生(ちょうせい)き
(皀+殳)]に「弋(かなら)ず伯氏從許(じゅうきょ)せよ」のように、弋を必
の字に用いる。
必の初義を存するじとしてのち柲の字が作られ、必は副詞の必然の意に用いられ
て、必死・必勝・信賞必罰など、そのことを期する意に用いる。
その必然を期しがたいときには未必(みひつ)という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「必」はもと「戈や矛・鉞などの頭部を柄に装着する部分を主とする形」だったのですね。
「必」が「かならず」の意味に使われるようになって「柲」の字が作られたのですね。
さて今日の一枚は・・・
少し前の写真ですが、この焦げ茶色の丸い形の物をご存知ですか?
センダン草の種です。
種の先の少し白っぽく見えるところが動物や洋服にくっつきます。
いわゆる、ひっつき虫 といわれます。
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