新*今日の漢字* 「辺」

主人は今日、お寺さんの年末のお掃除へ出かけました。

息子家族もどこかへ出かけるようです。

では・・・

新*今日の漢字*

「辺」 音読み  ヘン   訓読み あたり べ

    画数  5画   部首 しんにょう

では常用字解で調べてみましょう。

  形声 もとの字は邊に作り、音符は臱(べん)。

     自は正面から見た鼻の形。

     その下部は物を置く台の形。

     方は横にわたした木に死者をつるした形であるから、臱は鼻を上向きにした死体

     を台上に置く形で、下は垂れている死体の足である。

     辵(ちゃく(しんにょう))は走る、行くの意味。

     異民族と接する辺境・国境のあたりは異民族の邪霊があるところであるから、臱

     をおいて呪禁(じゅきん(邪霊を祓(はら)い清めるまじない))とした。

     邊とは辺境(くにざかい)を守るための呪儀である。

     それで「くにざかい、国境、はし、はて」の意味となる。

     国語では「あたり、べ」とよみ、そこら辺(あた)り、海辺(うみべ(うみのほ

     とり))・岸辺(きしのほとり)のようにいう。

     辺塞(へんさい(国境のとりで))というときの塞(さい(ふさぐ、とりで))

     は、もとの字は・・・中略(塞の説明のため)・・・

(白川静 常用字解 平凡社)より

次に字統を調べてみました。

  形声 旧字は邊に作り、臱(べん)声。

     臱は正面から見た鼻の形。

     その下部はものをおく台の形。

     方は横にわたした木に死者をつるした形で、臱は鼻の竅(あな)を上向きにして

     台上におかれている屍体(したい)の形であり、首祭りとして知られる祭梟(さ

     いきょう)の俗を示す字。

     すなわち髑髏棚(どくろだな)である。

     辵(ちゃく(しんにょう))は道を行く意。

     臱を異族霊と接する辺境において、呪禁(じゅきん)としたものが邊(辺)で

     ある。

     [説文]二下 に「垂崖(すいがい)を行くなり」とするが、[爾雅(じが)、釈詁

     (しゃくこ)]に「垂なり」、[広雅、釈詁]に「方なり」とあって、辺境・辺陲(へ

     んすい)をいう。

     それで城外を方外という。

     すなわち異族霊の支配するところである。

     その境界のところが辺であり、辺鄙(へんぴ)の意となる。

     金文の[大盂鼎(だいうてい)]に「殷の邊侯甸(へんこうでん)」の語があり、侯

     とはこの辺地にあって、射儀をもってその邪霊を禳(はら)うもの、すなわち

     侯禳(こうじょう)のことにあたるものを意味した。

     聖域を断首祭梟によって守ることは、殷の陵墓にもみられ、安陽(あんよう)の

     殷墓には千数百体にも上る断首葬をもつものがある。

     またふるい銅鼓の模様に、首を携えた武人の姿が多くみられるのは、南方の苗

     (びょう)・黎(れい)の俗であろう。

     台湾や東南地域から太平洋諸島にわたる首狩りの俗はその遺習であり、髑髏棚の

     遺迹(いせき)も多く残されている。

     辺が外族に対する呪禁の方法を示す字であることは、たとえば楚(そ)の屈禦寇

     (くつぎょうこう)は、字(あざな)子辺(しへん)ということからも知られ

     る。

     辺徼(へんきょう)・辺塞(へんさい)の徼・塞もその俗によるもので、徼は

     祭梟による呪祭、塞は呪具の工を呪禁とすることを意味する字である。

     字はまた辺鄙・周辺などの意に用いる。

(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より

「辺」はもと「邊」と書き「辺境(くにざかい)を守るための呪儀」だったのですね。

科学の進んでいない古い時代には今の常識では考えられない国などの守り方があったのです

ね。



さて今日の一枚は・・・


小鳥さんの落とし物から発芽した「万両かな?」と思われる木ですが・・・

枝分かれの仕方も万両みたい?と希望を棄てずに育てています。

何年たったら、答えが出るのでしょう>

ケセラおばさんの日々是好日

今日の漢字での常用漢字が終わりましたので・・・ 元々大好きな、空や植物や動物を見つめて行こうと思います。

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