新*今日の漢字* 「便」
今日は甥っ子の関係のお手伝いに行ってきました。
では・・・
新*今日の漢字*
「便」 音読み ベン ビン 訓読み たよ(り)
画数 9画 部首 イ(にんべん)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 人と更とを組み合わせた形。
更にかえる、あらためるの意味がある。
[説文(せつもん)]八上 に「安んずるなり」とある。
馭(ぎょ(のる))の金文の字形の旁(つくり)は更ときわめて近い形で、鞭
(むち)を手に持つ形であり、むちうつの意味となる。
馬に乗って、むちうつことを馭という。
人にむちうって自由に、便利に(都合よく)使うことを便という。
便宜(都合のよいこと)・便乗(びんじょう(他の人の乗り物にいっしょに載せ
てもらうこと)。また、良い機会をとらえて、利用すること)・便船(びんせ
ん(便乗すべき船。都合よく自分を乗せて出る船))・便覧(びんらん(よくわ
かるように作った小冊子。べんらんともよむ))・簡便(かんべん(手軽で便利
なこと。容易であること))のように、「たやすい、都合がよい」の意味に用
いる。
また「たより」の意味に用い、便箋(びんせん(手紙を書くための用紙))・
郵便(手紙・葉書や小包などを伝達する制度)という。
また小便(尿)・大便(くそ)便器(大小便をその中にする器)のように「いば
り(小便)、くそ」の意味にも使う。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 人と更とに従う。
更に改の意がある。
[説文]八上 に「安んずるなり。人、不便なること有るときは、之(これ)を更
(あらた)む。人と更とに從ふ」とするが、それでは会意の義を明らかにしが
たい。
金文の[大鼎(だいてい)]及び[石鼓文(せきこぶん)、霝雨石(れいうせき)]に
みえる馭(ぎょ)の字の旁(つくり)は更と極めて近い形で、馬に鞭度(べんた
く)を加えている形とみるべく、便はその鞭度を人に加えている形とみるべ
く、便はその鞭度を人に加えている形である。
馬を鞭治するように、人を鞭うって従順ならしめ、使役に便することを便と
いう。
ゆえに便利・便宜、また便習・便安の意となる。
便巧・便辟(べんぺき)は身軽にたちまわること、便佞(べんねい)は口上手で
油断しがたいものである。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「便」はもともとは「人にむちうって自由に、便利に(都合よく)使う」ことだったよう
ですね。
そして「たやすい、都合がよい」の意味になり、また「たより」や「大小の排泄物」の意味
にも使うのですね。
今日の一枚は・・・
寒くなっても、床暖の上で伸びきっている末っ子猫のいちごです。
とにかく長いです。
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