新*今日の漢字* 「移」
昨日こちらを書いた後に念のため病院へ行ってきました。
インフルエンザのA型でした。
ほぼ同日に体調を崩した主人にも検査へ行くように勧め・・・
午後病院へ行くと・・・なんとインフルエンザのB型でした。
どこから移ったのでしょう?・・・疑問です。
息子家族と娘にも連絡すると・・・
娘から「やっぱりお父さんはマイペースだね」の返信が返ってきました。
空気を読まないこの上ない人です。
では・・・
新*今日の漢字*
「移」 音よみ イ 訓読み うつ(る す)
画数 11画 部首 禾(のぎへん)
では常用字解で調べてみましょう。
会意 禾(か)と多とを組み合わせた形。
禾は穀物。
タは肉の形であるから、多は肉を重ねた形で、多くの肉。
この両者を供えて祭り、災いを他にうつすことを移といい、「うつす、うつる」
の意味となる。
災いは悪霊によっておこるとと考えられていたので、多くお供えをしてお祓(は
ら)いをし、他に移ってもらおうとした。
[春秋左氏伝(しゅんじゅうさしでん)]には王の災いを臣下に移す話があり、移殃
(いおう(災いを他人に移すこと))が移のもとの意味であろう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 禾(か)と多に従う。
禾は穀物、多は肉を重ねた象。
この両者を供えて祀(まつ)り災異を他に移すことをいう。
[説文]七上 に字を多声とし、「禾、相倚移(あいいい)するなり」と稲などのな
びくさまとするのは倚移のような連語をもって字を解するもので、その本義とし
がたい。
[左伝、哀六年]に楚(そ)に異変のことがあり、楚子が周(しゅう)の大史にその
ことをたずねると、大史は王の身に災禍の及ぶおそれがある。
もし禜(えい)という祟りよけの祭りをすれば、これを宰相たる令尹(れいい
ん)の身に移すことができよう、と答えた。
しかし王は、腹心の疾を股肱に移してもなんの益もない。
罪あらば私が受けよう。
「又焉(なん)ぞ之(これ)を移さん」といって、祟りよけの祭りを拒否した
が、異変はまもなく消えたという話がある。
この移殃(いおう)ということが字の元義でで、のちすべて、これよりかれに転
ずる意となった。
・・・中略(移殃の説明・遷と移についての解説)・・・
のち神位を遷す意には遷を用い、人を移す意には移を用いる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「移」は「穀物と多くの肉」の形だったのですね。
それは何となくと、そうかな~と思っていたのですが、だからなぜ「うつす」になるのかと
思っていたのですが、災いなす悪霊を他へ移すおまじないだったのですね。
インフルエンザの最中の私にはタイムリー過ぎる字でしたね。
私も楚の王のように誰にも移さずわが身に受けてインフルエンザの消滅するのを待つとしま
しょう。
さて今日の一枚は・・・
写真のネタ切れです。
以前作ったトンボ玉です。
一番右側のユリの花のパーツも自分で作りました。
孫育てがひと段落したら、トンボ玉と卓上機織りは再度挑戦してみたいと思っています。
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