新*今日の漢字* 「許」
今日は外孫をあずかりました。
夕方、娘の家まで送ってきた帰り道路から右折してわが家の敷地に入ってくると・・・
坂の上にこげ茶色の生き物が慌てて向きを変えました。
猫たちの恋の季節ですので、どんな猫かな~?と探してみると・・・
なんと!毛のふさふさした狸でした。
その元気な姿にちょっぴり幸せな気分になりました。
では・・・
新*今日の漢字*
「許」 音読み キョ 訓読み ゆる(す)
画数 11画 部首 言
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は午(ご)。
午には御(ぎょ)の音がある。
許は御(ふせぐ)と音・意味の関係がある字と思われる。
午は御の古い字形では幺(よう(糸たばを拗(ね)じった形))を拝んでいる形
で、その糸たばは神に祈るときに使った霊の力をもつ呪物(じゅぶつ)であっ
た。
幺はのち午(杵(きね))の形となる。
杵形の午を拝んで神に祈り、これに応(こた)えて神が降(くだ)って来て、祈
りをきき入れ、許すのである。
許とは、もと神が「ゆるす」ことをいう。
のちすべて「ゆるす、もとめる」の意味となる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は午(ご)。
午は御(ぎょ)に声がある。
[説文]三上 に「聽(ゆる)すなり」とあり、聴許する意。
[書、金縢(きんとう)]は、周公(しゅうこう)が武(ぶ)王の疾に代わることを
祖霊に祈る文で、「爾(なんぢ)の、 我に許さば、 我は其れ璧(へき)と
珪(けい)とを以て、歸りて爾の命を俟(ま)たん」とあり、これが祝禱(しゅ
くとう)の辞の定式であったのであろう。
許とは神がこれを聴許することをいう。
金文の[毛公鼎(もうこうてい)]に「上下(しやうか(神))の若否(じゃく
ひ(諾否))を四方に虢許(くわくきょ(明らかに))せよ」とあって、神意を
宣命にすることをいう。
金文の字形に、午の下に祝禱を収める器である口(さい)を加えるものがあり、
午はそのような祝禱の際に用いる呪器(じゅき)であることが知られる。
それは御の初文にも含まれているもので、御はその呪器によって災禍を防禦(ぼ
うぎょ)することを原義とする字である。
神の聴許することを許といい、これを人に移して、人に許すことをいう。
可も祝詞(のりと)をもって祈り、神が聴くことを求める意の字であった。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「許」は「杵形の午を拝んで神に祈り、これに応えて神が降って来て、祈りをきき入れて」
「神がゆるす」ということになるのですね。
のちすべて「ゆるす、もとめる」の意味となるのですね。
さて今日の一枚は・・・
いわゆる「ハナダイコン」といわれる薄紫の諸葛菜(しょかっさい)のつぼみも見つけまし
た。
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