新*今日の漢字* 「造」
昨年上の孫が植えたホウセンカから採れた種5粒を・・・
先日上の孫と下の孫で分けて植木鉢に植えて玄関先に置きました。
その後、下の孫の小学校で拾ってきた枯れそうな朝顔の苗も加わり・・・
玄関先にも若い植物があふれています。
そんな中、学校に行くには早い時間に下の孫が下りてきて・・・
玄関で何やらゴソゴソ・・・
見に行くと、ぞうさんのジョウロを取り出して・・・
その植物たちに水をあげるそうで・・・
お世話好きの下の孫は私の植えた花たちにもお水をあげてくれました。
長くなりました、では・・・
新*今日の漢字*
「造」 音読み ゾウ 訓読み つく(る)
画数 10画 部首 しんにょう
では常用字解で調べてみましょう。
会意 もとの字は(俈のイ→舟)(俈のイ→舟の上に宀)(俈のイ→舟+しんにょう)に作
り、(俈のイ→舟)は舟と こく(俈のイ無し(告))とを組み合わせた形。
舟は盤の形。
告は木の小枝に口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器))をつけて
神前に掲げ、神に祈ることをいう。
盤に供え物を入れて神に薦(すす)め、祭ることを(俈のイ→舟)という。
(俈のイ→舟の上に宀)は祖先を祭る廟(みたまや(宀))の前でその儀礼を行う
ことを示し、(俈のイ→舟+しんにょう)は廟にお参りしてその儀礼を行うことを
示す。
それで古くは「いたる」とよみ、廟にお参りすることをいう。
造は(俈のイ→舟+しんにょう)の一部を省略した字形である。
詣(けい)は神霊が天から降下することをいい、いたるの意味がある。
学問・芸術などについての知識や技量が奥深いところまで達していることを造詣
という。
金文には「終(つひ)に用(もつ)て德を造(な)す」のように「なす、なしと
げる」の意味に用いている。
また「新造(俈のイ→舟の上に宀)の貯」(新しく作った蔵)のように、「つく
る」の意味にも用いている。
造は「いたる、なす、つくる」の意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 字の初形は(俈のイ→舟)(俈のイ→舟の上に宀)(俈のイ→舟+しんにょう)に
、 作り、(俈のイ→舟)は舟と(俈のイ無し(告))とに従う。
舟は盤(ばん)の形。
告は木の枝に祝禱(しゅくとう)を治める器の口(さい)をつけて神前に掲げ、
神に祈ることをいう。
盤(舟)にいれたものを神に薦(すす)め、訴え禱(いの)る意である。
(俈のイ→舟の上に宀)は廟屋(びょうおく(宀))の前でその切れを行う意。
造は(俈のイ→舟+しんにょう)の一部を省略した字形と解してよく、往き訴える
意。
[説文]二下 に「就(な)るなり」と畳韻をもって訓し、成就(じょうじゅ)の義
とする。
また告(こく)声とするが、声が合わない。
古文として(俈のイ→舟)の字形をあげており、金文の字形と同じ。
金文の[令彝(れいい)]に「用(もつ)て王の逆造(げきぞう(出入))に饗
(きゃう)し、用て寮人(れうじん(従者))に厩(きう(供食))」とあり、
造(いた)る意に用いる。
造とは廟に造(いた)って祝禱するのがその初義。
・・・中略(文献例)・・・
[儀礼(ぎらい)、士喪礼(しそうれい)]「西階の下に造(いた)る」は、みな
儀礼の場所に臨むことをいう。
神に祈り、神意によってことが成就するので、造にまた「為(な)す」の意が
あり、金文の[えい(上に火火、下に乂)き(皀+殳)]「拝して稽首(けいしゅ)
し、天子の厥(そ)の順福うぃ造(な)したまへるを魯(よろこび)とす」の
ようにいう。
・・・中略・・・
西周後期の[頌鼎(しょうてい)]「新造(俈のイ→舟の上に宀)の貯を監司(旧
字)せしむ」は、新しく屯倉(みやけ)を設ける意。
すなわち造作するをいう。
それよりものを製作する意となり、造営、造成といい、ものを始めることを
造端・造始といい、その奥所に至りうることを造詣(ぞうけい)・深造という。
およそ物を作る力は自然の妙工に及ぶものはないから、自然を造化・造物とい
い、その主宰のものを造物主・造物者という。
[論語、里仁(りじん)]「造次顚沛(ぞうじてんぱい)」の造次は、草率(そうそ
つ(にわか))の際のことをいう。
おそらく慥(ぞう)の仮借義(かしゃぎ)であろう。
また曹に仮借して、獄訟における両曹を両造(原告と被告)という。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「造」は古くは「いたる」とよんで「廟にお参りする」ことをいったようですね。
西周後期のころに今の「つくる」意味に使われる文献が出て来るようですね。
その後「つくる」の意味からいろいろ展開して造営・造成・造詣などがあるのですね。
そのほか慥や曹の仮借としても使われているようですね。
さて今日の一枚は・・・
孫たちの朝顔(左側)とホウセンカ(中央・右側)です。
元気に育ちますように!
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