新*今日の漢字* 「富」
今日も雨です。
主人は大学時代の運動部の監督の就任50周年記念の会に出かけます。
では・・・
新*今日の漢字*
「富」 音読み フ フウ 訓読み と(む) とみ
画数 12画 部首 宀
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は畐(ふく)。
畐は酒樽(さかだる)のように器腹がふくらんだ器の形で、みちる、みたすの
意味がある。
[説文(せつもん)]七下 に「備(そな)はるなり」とあり、備にも古く備(ふ
く)の音があった。
「とむ、とみ、おおい、ゆたか、さかん」の意味に用いる。
富は宀(べん(祖先を祭る廟(みたまや)の屋根の形))に従うから、もと神へ
の供え物が多いことをいう字であろう。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は畐(ふく)。
畐は酒樽(さかだる)のように器腹の大きい器の形で、充足するものの意があ
る。
[説文]七下 に「備(そな)はるなり」とあり、富・備(ふく(箙(ふく)))は
畳韻の訓。
金文の[かん(シ+亘)子孟姜壺(しもうきょうこ)]に「璧(へき)二備(ふ
く)」の語がある。
[詩、大雅、瞻卬(せんぎょう)]では刺(し)・忌(き)と韻し、[魯頌(ろしょ
う)、閟宮(ひきゅう)]では熾(し)・背(はい)・試(し)と韻する。
[礼記(らいき)、郊特牲(こうとくせい)]に「富なる者は福なり」という。
金文に福を ふく(上下に宀+福)に作るものがあり、富はその省文ともみる
ことのできる字である。
唐(とう)の王元宝(おうげんほう)は、金銀を畳んで屋と為し、時人はこれを
富窟(ふくつ)とよんだ。
金閣・銀閣の類である。
[論語、述而(じゅつこ)]に「不義にして富み且つ貴きは、我に於て浮雲の如
し」、また[列子、仲尼(ちゅうじ)]に「富を視(み)ること貧の如し」の語が
ある。
富と福(福)とは、文字として同源であるが、必ずしも同義の語ではない。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「富」に含まれる「畐」は「酒樽のような器腹がふくらんでいる器」の形で「みちる、みた
す」の意味があるのですね。
それに祖先を祭る廟の屋根の形の宀をつけた「富」はもともとは「神への供え物が多い」と
いう意味だったのではないかと思われるのですね。
また「備」ももと「ふく」と読まれ、「とむ、とみ、おおい、ゆたか、さかん」の意味に
用いられていたのですね。
なお富と福は文字として同源ですが、必ずしも同義の語ではないのですね。
さて今日の一枚は・・・
スマホの望遠で撮ったのでピントが微妙ですが・・・
黒い羽のイトトンボと思いました。
4枚の羽をパラパラ動かして飛びます。
おそらく「ハグロトンボ」と思われます。
左後ろに写っているニョキニョキ生えているのはミョウガの茎です。
サイズの比較としては微妙ですが・・・
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