新*今日の漢字* 「報」
今日もぐずついた天気ですが、ラジオ体操はありました。
主人と内孫二人とママさんがわが家の今年の参加者の定番のようです。
では・・・
新*今日の漢字*
「報」 音読み ホウ 訓読み むく(いる)
画数 12画 部首 土
では常用字解で調べてみましょう。
会意 幸(じょう(上下に大+羊の横一画無し))と𠬝とを組み合わせた形。
幸は手枷(てかせ)の形。
手枷を両手にはめる形を執といい、拘執(こうしゅう)する。(捕らえる)の
意味である。
𠬝は跪(ひざまず)いている人(卩)を又(ゆう(手の形))で押さえる形で、
服従の服のもとの字である。
報は両手に枷をはめられて跪く人を後ろから押さえる形で、犯した罪に対する
報復刑的な処置であるから、もと報復する(仕返しをする)ことをいう。
金文では恩恵の意味に用い、また恩恵に「むくいる、こたえる、お返しをする」
の意味に用いる。
のち報告・報知(告げ知らせること。また、知らせ)のように、「しらせる」の
意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 幸(じょう(上下に大+羊の横一画無し))と𠬝とに従う。
(じょう(上下に大+羊の横一画無し))は手かせの形。
𠬝は跪坐(きざ)する人を手(又(ゆう))で抑えて、服従させる意。
両手に手かせをはめ圧服することを報といい、刑罰に服させることであり、報復
的な処罰であるから「報(むく)いる」意となる。
[説文]十下 に「罪に當る人なり。(じょう(上下に大+羊の横一画無し))に
從ひ、𠬝に從ふ。𠬝は罪に服するなり」という。
(じょう(上下に大+羊の横一画無し))は執の従うところ、當(当)とは、
[史記、張釈之(ちょうしゃくし)伝]「廷尉(ていゐ(検察の長官))當(たう)
を奏す」「廷尉の當、是(ぜ)なり」という当、すなわち判決の意である。
報とは報復刑的にその当を加えることであるが、金文には字を応報・報賞の意に
用いる。
・・・中略(応報・報賞の文献例)・・・
のち報告・報知の意となり、報徳・報仇の意となり、報酬の意となる。
報道の意よりして、新聞を報、通知書の類を報単という。
[礼記(らいき)、郊特牲(こうとくせい)]に「唯(ただ)しゃ(示+土)に
丘乘(邑里(ゆうり))粢盛(しせい)を共(供)するは、本(もと)に報始め
に反(かへ)る所以(ゆゑん)なり」とあり、その祭りは報本反始、天地と祖先
に感謝する最も重要なものとされた。
わが国の産土神(うぶすながみ)信仰と同じく、地神と氏神との混同が、中国の
古代にもあったのであろう。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「報」の「幸」は本来「じょう(上下に大+羊の横一画無し)」という形で、「手かせ」
だったようですね。
また「𠬝」は「跪いている人を後ろから押さえる」形だったようですね。
そして「報」は本来「犯した罪に対する報復刑的な処置」のはずですが、金文の頃には
「恩恵」の意味に用いて、「むくいる、こたえる、お返しをする」となるのですね。
のち報告・報知のように「しらせる」の意味にも用いられるようになったようですね。
さて今日の一枚は・・・
先日つぼみの写真をアップしたセージが咲きました。
きれいな色で私は好きです。
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