新*今日の漢字* 「留」
朝早くはやはり心地よい風が部屋の中に入ってきました・・・
やはり暑いです。
では・・・
新*今日の漢字*
「留」 音読み リュウ ル 訓読み と(める まる)
画数 10画 部首 田
では常用字解で調べてみましょう。
会意 卯(りゅう(桺の木無し))と田とを組み合わせた形。
りゅう(桺の木無し)は水流の傍らに水溜(みずたま)りができている形で、
田地に水が溜まることを留といい、水が「たまる、とどまる」の意味となる。
のちひろく「とどまる、とめる、とまる、のこる」の意味に用いる。
[説文(せつもん)]十三下 に字を畱(りゅう)に作り、「止(とど)まるなり」
とする。
たまり水を溜という。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 正字は畱に作り、りゅう(桺の木無し)と田とを組み合わせた形。
りゅう(桺の木無し)はたまり水の象形。
田地に水が停蓄(ていちく)することから、留滞の意となる。
[説文]十三下 に「止(とど)まるなり」と訓し、ゆう(桺の木無し)声とする
が、声が合わない。
ゆう(桺の木無し)は酉(ゆう)十四下 の古文で、[説文]に「(桺の木無し)、
古文の酉なり。卯(ばう)に從ふ。卯を春門と爲(な)す。萬物已(すで)に
出づ。酉を秋門と爲す。萬物已入る。一は門を閉づるの象なり」とするが、
十二支によって字形を説くもので、字の初義をえたものとしがたい。
金文の字形は[留鐘(りゅうしょう)]にみえるもので、その字形は川流とみられる
ものの両旁に溜水の形を加え、その旁(かたわ)らに田をそえたものである。
すなわち灌漑用の溜池(ためいけ)の形で、溜(りゅう)の初文。
留止・滞留の義はその転義である。
流と留とは同声。
その声義のあいだにも関係があろう。
[詩、邶風(はいふう)、旄丘(ぼうきゅう)]「流離(りうり)の子(こ)」を
[爾雅(じが)、釈鳥]の「郭璞(かくはく)注」に「留離」に作り、染色の流黄を
また留黄という。
留は留滞の意であるから、癭腫(えいしょう(はれもの))を瘤(りゅう)とい
い、またうえを りゅう(上下に あみがさ+留)という。
みなその声義を承けるものである。
留止の意より、待つことを留待・稽留(けいりゅう)といい、注意することを
留意。留心という。
文天祥(ぶんてんしょう)の[零丁洋(れいていやう)を過(よぎ)る]の詩に
「丹心(たんしん)を留取して、汗靑(かんせい(靑史))を照らさん」の句が
ある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「留」は「卯と田とを組み合わせた形」だったのですね、確かに。
「卯」は「りゅう(桺の木無し)」で、「川の流れの両側に水溜まりをえがき、そのそば
に田をかいたもの」だったのですね。
「田地に水がたまること」を「留」といい、もとは「水がたまる、とどまる」意味でした
が、のちひろく「とどまる、とめる、とまる、のこる」の意味となったようですね。
さて今日の一枚は・・・
暑さにも負けず頑張って咲いている玄関前の花たちです。
孫たちのホウセンカともう何年も植えっぱなしのゼラニウムです。
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