新*今日の漢字* 「憲」
昨日はかなり涼しくなりましたが、夜からさらに涼しくなってきました。
朝も過ごしやすいです。
今日は午後から昼頃から預かっている外孫を連れて、下の孫の授業参観へ行きます。
ではその前に・・・
新*今日の漢字*
「憲」 音読み ケン 訓読み ---
画数 16画 部首 心
では常用字解で調べてみましょう。
形声 もとの字は(憲の宀の下が丯)に作り、 音符は けん(上下に宀+丯+あみが
さ(憲の心の上の形))。
けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))の上部は がい(害の旧字
体)の上部と同じく、把手(とって)のついた大きな針の形。
この針で目の上に刑罰として入れ墨を加える字が けん(上下に宀+丯+あみが
さ(憲の心の上の形))で、刑罰の意味となる。
およそ三千年前の周王朝初期の青銅器の銘文に けん(上下に宀+丯+あみがさ
(憲の心の上の形))という人の名前がみえるが、おそらく刑罰の執行を職務と
した人であったのであろう。
けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))が憲のもとの字で、憲は
刑罰によってことを正す「おきて、法」の意味となり、、あた「のり、手本、
模範」の意味となった。
[詩経(しきょう)、小雅、六月(りくげつ)]に「萬邦(ばんぽう)、憲(の
り)と爲(な)す」(世の中の手本となられた)という語がある。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 旧字は(憲の宀の下が丯)に作り、声符は けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲
の心の上の形))。
けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))はいまの字書には見えない
字であるが、金文に憲の初文に用いる。
けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))の上部は害の字形の上部と
同じく、大きな把手(とって)のある入れ墨用の針の形。
これで目の上に入れ墨する字が けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の
形))、すなわち刑罰の意であるから、のち法と義となった。
[説文]十下 に「敏なり」と敏疾の義とするが、そのような用儀例はない。
また[段注]に「諡法(しはふ)に、博聞多能を憲と爲す。引申の義を法と爲す
なり」とするが、それも根拠のないことである。
金文の梁山七器戸言われるもののうちに けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の
心の上の形))鼎(てい)があり、別に伯(はく)けん(上下に宀+丯+あみが
さ(憲の心の上の形))盉(か)があって、その字形は明らかに目の上に刺黥
(しげい)を加える字で、もと刑罰を示す。
刑罰を加えることから、憲法・憲令の意となったものであろう。
[詩、小雅、六月(りくげつ)]「萬邦、憲と爲す」、[周礼(しゅうらい)、秋
官、布憲(ふけん)]「邦の刑禁を憲(あらは)すことを掌(つかさど)る」、
[周礼、地官、小司徒]「群吏をして釁礼に憲(のっと)らしむ」のように用いる。
孔門の原憲(げんけん)、字(あざな)子思(しし)、法は審思すべきもので
あるから、名字対待の義をとる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「憲」のもとの字は「(憲の宀の下が丯)」で害の古い字と同じようだったのですね。
そして声符としてはその上部の「けん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))」
なのですね。
そしてmけん(上下に宀+丯+あみがさ(憲の心の上の形))は「針で目の上に刑罰として
入れ墨を加える」ことを表し、「刑罰」の意味となったようですね。
この刑罰を加えることから「憲法・憲令」の意味になったようですね。
さて今日の一枚は・・・
昨日の朝の風景です。
強い日差しと空を覆う黒い雲のコントラストが印象的でした。
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