新*今日の漢字* 「源」
先日までの暑さが嘘のように涼しいです。
夜も細く開けていた窓を夜中に閉めるほどです。
では・・・新*今日の漢字*
「源」 音読み ゲン 訓読み みなもと
画数 13画 部首 シ(さんずい)
では常用字解で調べてみましょう。
形声 音符は原(げん)げん。
原は崖(厂(かん))の間から水が流れ落ちる形で、水源(みなもと)の意味が
あり、源の元の字である。
のちこの原が同じ音の げん(しんにょう+上から夂+田+彖(原野の意味))
と通用して、「はら」の意味に用いられる用になったので、改めて水(さんず
い)を加えて源の字となった。
いまからおよそ二千年前ごろの漢代の石碑に、原を平原、源を源泉(みなもと)
に用いる例があり、その頃から原が げん(しんにょう+上から夂+田+彖)の
意味に、源が源泉の意味に使われるようになったことが知られる。
原と同じく水以外のすべての物事の「はじめ、もと」の意味にも使う。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 声符は原(げん)。
原が源の初文。
原は象形字で、厂(かん(崖(がけ)))の間から泉(垂水(たるみ))が流れ
落ちている形で、水源を表す字である。
それで原始・原由・原因の意に用いる。
のちその字が草原・原野の字に誤用された。
原野の原の本字は げん(しんにょう+上から夂+田+彖)、狩猟を行うところ
で、その儀礼を示す字である。
[爾雅(じが)、釈地]に「高平を原と曰ふ」、また[周礼(しゅうらい)、夏官、
序官、げん(しんにょう+上から夂+田+彖)師(し)]の[鄭玄(じょうげん)注]
に「げん(しんにょう+上から夂+田+彖)は地の廣平なる者」とみえる。
原を原野の意に用いるものに[詩、大雅、緜(めん)]「周原膴膴(ぶぶ)たり(よ
く肥えている)」のような例はあるが、のちその字にあてたものであろう。
漢碑(かんぴ)には「平原しふ(湿の古い字形)陰(いん)」のような語がみ
え、原をその用義に用いている。
また源を水源・源泉のように用いる例も漢碑にみえ、原と源とを区別している。
もと同一の字であるが、慣用によってその用法の異なる字となったもので、華と
その形声字である花との関係と似たところがある。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「源」に含まれる「原」は「崖(厂)の間から水が流れ落ちる形」で「源」のもとの字だっ
たのですね。
のち「原」が原野の意味の「げん(しんにょう+上から夂+田+彖)」と通用して、用いら
れるようになったので、改めて水(さんずい)を付けた「源」という字ができたようです
ね。
およそ二千年前の漢の時代の碑にはすでに「原を平原」、「源を源泉」に用いる例が見られ
るのですね。
のち水に限らず、すべて「はじめ、もと」の意味に用いるのですね。
さて今日の一枚は・・・
もうお終いか、と思っていると・・・
パッ!とたくさんの花が咲く朝顔です。
0コメント