新*今日の漢字* 「后」
昨日は外孫の預かりと、内孫のお世話やママさんのお迎えと・・・
バタバタとして、ついに「今日の漢字」へは書きこむことができませんでした。
彼岸の入りの今日は朝6時10分ごろ電話があり・・・
「誰か具合でも悪いのか?」と心配しましたが・・・
「義姉に頼まれて五目寿司を玄関先に置いたから」という兄嫁さんからの電話でした。
そういえば、舅姑が元気なころは・・・
朝6時前には五目寿司やお赤飯を配っていたな~と思いだしました。
では・・・
新*今日の漢字*
「后」 音読み コウ 訓読み ---
画数 6画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
会意 人と口とを組み合わせた形。
人の前に神への祈りの文である祝詞を入れる器(口(さい))を置いた形。
この形の古い字形はないが、この字形からいえば、君と字の作り方や意味が近
い。
それで后は古くは「王の后(きさき)、后姫(きさき)」を意味した。
字形は異なるが、甲骨文字では女が子を産みおとす形で、毓(いく(育てる))
の形に似ている。
甲骨文では后(後)祖丁を毓祖丁(こうそてい)と記しており、毓と后は同じ字
で、后を後(のち)の意味に使っている。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
会意 人と口とに従う。
口は(さい)、祝禱を収める器の形で祈祷する意であるから、字の立意は君と
似たところがある。
[説文]九上 に「繼體(けいたい)の君なり」とし、「人の形に象(かたど)
る。令を施して以て四方に告ぐ。故に之(これ)を厂(た)る。一に從ふ。口も
て號(がう)を發する者は君后なり」と字形を説くが、厂(かん)に従う字形と
はしがたい。
夏后(かこう)・后羿(こうげい)のように神話的な古帝王の名に用いるが、
もとは母后をいう語であり、字もまた母后の形に作るものであった。
それで后と称するものは母系制時代のなごりであろうともいわれるが、卜辞に
「上甲より多后に至る」祖王を合祀(ごうし)する祭儀があり、それは直系の
王を祀(まつ)る衣祀(いんし)といわれるもので、六示(じ)・九示・十示
又(ゆう)三・二十示のように、世代数でいうこともある。
要するに后とは、継体直系の君をいう語であった。
后のもとの字形は、のち毓(いく)と釈されている字形のもので、それは母后分
娩の象を示す字である。
卜辞に后先乙(こうそいつ)・后祖丁を毓祖乙(こうそいつ)・毓祖丁としるし
ており、毓が后の字に用いられている。
毓・后はいわば古今の字で、毓は母后を示す字形であるが、殷いん(王)の毓祖
乙・毓祖丁は後の祖乙・祖丁の意であるから、后ではなく後の意である。
すなわち后はまた前後の後の義に用いる。
毓・后・後の三字は一系の字であるが、またそれぞれの用義を異にする字であ
る。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「后」は「人と口」とを組み合わせた形で、字形からいえば「君」と作り方や意味が近い字
のようですね。
古くは「王の后(きさき)、后姫(きさき)」を意味したのですね。
甲骨文字では「毓」の字の形に似ていたり、「後」の字の意味に使っていたりするのです
ね。
さて今日の一枚は・・・
厳密にいうと、昨日の朝の空です。
秋の雲だな~と思い、写しました。
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