新*今日の漢字* 「蚕」
今日は自治会の運動会ですが・・・
すっかり忘れていた主人は電話で呼び出されて出かけていきました。
息子家族は下の孫が体調不良なので、不参加のようです。
そうそう、11月17日に漢検の関係の研修会が京都であるので・・・
主人の了解を取り付けて先ほど、研修会の申し込み、並びに新幹線やホテルの申し込みを
ネットで行いました。
家に居ながらにして、いろいろ申し込めるのはありがたいです。
では・・・
新*今日の漢字*
「蚕」 音読み サン 訓読み かいこ
画数 10画 部首 虫
では常用字解で調べてみましょう。
形声 もとの字は蠶に作り、音符は朁(さん)。
[説文(せつもん)]十三下 に「絲を任(は(吐))く蟲(むし)なり」とあっ
て、「かいこ」をいう。
甲骨文字はかいこを象形的にかいており、また図版ののように桑の葉の上に蚕形
の虫を加えているものがある。(図版は載せてありません)
また甲骨文には蚕示(さんじ(蚕の神))を祀(まつ)ることをしるしている
ものがあり、三千数百年前の殷王朝の時代に養蚕(かいこを飼い育てて繭をとる
こと)が行われていた。
養蚕は農耕とともに重要な産業とされて、周王朝では王后夫人によって親蚕の
儀礼が行われ、神衣・祭衣を織る定めであった。
絹は中国の特産品として輸出され、内陸アジアを横断して地中海沿岸地方に至る
通商路のシルク・ロード(絹の道)が開かれた。
(白川静 常用字解 平凡社)より
次に字統を調べてみました。
形声 旧字は蠶に作り、声符は朁(さん)。
[説文]十三下 に「絲を任(は)く蟲なり」(段注本)とあり、[玉篇]に「絲を吐
く者なり」とする。
卜文には挿図のように桑の葉の上に蚕虫の形を加えているものがあり、古くから
蚕糸を利用していたことが知られる。
[詩、豳風(ひんぷう)、七月]に「蠶月(さんげつ)」の名があり、採桑養蚕の
ことは、農耕と並んで重要な産業とされ、農耕に王の親耕のことがあるように、
王后夫人には親蚕の儀礼があり、神衣・祭衣織る定めであった。
その室を蚕室という。
[礼記(らいき)、祭義]に蚕室の儀礼が詳述されている。
のち宮刑を加える室をも蚕室というのは、その温密の度が蚕室と同じであるから
という。
絹は中国の特産として重要な貿易品で、その西方への交易路をシルク・ロードと
いう。
後漢(ごかん)のとき蚕神を祀(まつ)り、[後漢書(ごかんじょ)、礼儀志、上]
に「先蠶(せんさん)を祠(まつ)り、禮するに少牢(せうらう)を以てす」と
みえるが、卜辞にすでに「蠶示(さんじ(蚕の神))」を祀ることがみえてい
る。
また卜辞に、たとえば「戊子(ぼし)、卜す。蠶に省(せい)せしめんか」のよ
うに、蚕室のことを省する儀礼が行われている。
蚕が桑の葉を食すように次第に他を侵すことを蚕食という。
いま常用漢字として用いる蚕は、もと、みみずをいう字である。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「蚕」はもとは「蠶」と書いていたのですね。
そして「蚕」を飼う「養蚕」は三千数百年前の殷王朝の時代から行われていたのですね。
しかも、王の后によって「親蚕の儀礼」が行われ、「神衣・祭衣」を織る定めもあったの
ですね。
そういえば、今の皇后さまも蚕を育てていらっしゃるのを聞いたことがあります。
長い年月受け継がれてきたのですね。
また、今の「蚕」という字はもとは「みみず」という字だったのですね。
びっくりしました。
さて今日の一枚は・・・
田んぼで見つけたカヤツリグサの仲間です。
タマガヤツリ(玉蚊帳吊)と思われます。
カヤツリグサの仲間は・・・
切り取って逆さまに持つと線香花火のようで子どもの頃から好きな草です。
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