新*今日の漢字* 「善」
昨日からの冷たい雨が降っています。
今朝から無線のマウスが動きません。
ずっとマウス操作でパソコンをしてきた私にとっては一大事です。
幸い息子が休みだったので、後で見てくれることになりました。
それまで何とか、頑張ります。
では・・・
新*今日の漢字*
「善」 音読み ゼン 訓読み よい
画数 12画 部首 口
では常用字解で調べてみましょう。
会意 もとの字は譱(ぜん)に作り、羊と誩(きょう)とを組み合わせた形。
羊は神判(しんぱん(神が裁く裁判))に用いる解廌(かいたい)とよばれる羊
に似た神聖な獣。
誩は両言。
言は口(さい(神への祈りの文である祝詞を入れる器の形))の上に辛(刑罰と
して入れ墨をするときに使う大きな針の形)を置き、もし誓約を守らないとき
は、この針で入れ墨の刑罰を受けますと誓う神への誓いのことばである。
誩は神判にあたって神に誓いをたてた原告と被告で、譱は原告と被告が解廌の前
で神判を受け、善否を決することを示す。
譱(善)は解廌を中心に、原告・被告の誓いのことばをしるした字で、裁判用語
であったが、のち神の意思にかなうことを善といい、「よい、ただしい」の意味
となる。
また「すぐれる、たくみな、したしむ」などの意味に用いる。
(白川静 常用字解 平凡社) より
次に字統を調べてみました。
会意 正字は譱(ぜん)に作り、羊と誩(きょう)とに従う。
羊は羊神判(ようしんぱん)に用いる羊神で、解廌(かいたい)とよばれる羊に
似た神聖な獣。
誩は両言で原告と被告。
言は辛と祝禱を収める器である口(さい)とに従い、盟誓して自己詛盟(じこそ
めい)することを意味する。
獄訟のことに当たっては、当事者の双方が神に誓った上で、解廌の前で審判を受
け、善否を決するのである。
[説文]三上 に「吉なり。誩(きゃう)に從ひ、羊に從ふ。此れ義・美と同意
なり」とするが、義・美の従うところは犠牲として供廌する羊であって、神判に
用いる神羊とは同じでない。
また両言は、当事者の自己詛盟であり、当事者は束矢(そくし)・鈞金(きんき
ん)を提供する義務があって、各々それを嚢(ふくろ(東))に入れて提供
し、誓約をした。
その字 そう(上部は東東、下部は日)で曹の初文。
こうして裁判が開始されるのである。
・・・中略([墨子]による羊神判の方法)・・・
善は羊神を中心に、原告被告当事者のいわば宣誓をしるした字形であるから、
これによって善否を決しようとするもので、それにより善の字となったのであろ
う。
もと裁判用語であったが、のちすべて神意にかなうことを善という。
善言・善行・善道のように用い、また徳の究極をいう。
[論語、八佾(はちいつ)]に「子(し)、韶(せう(舜の楽))を謂(い)ふ。
美を盡(つく)せりと」とあり、美は善を尽くすことによって完成されるとして
いる。
(白川静 新訂 字統(普及版) 平凡社)より
「善」はもと「譱」と書き、羊に似た神聖な獣を供えて神判を受ける原告被告を表している
もとは裁判用語だったのですね。
それがのちすべて神意にかなうことを「善」というようになったのですね。
また、徳の究極のことも「善」というのですね。
さて今日の一枚は・・・(マウスが使えず区切りの線が書けません後で直します)
こちらは次に伺った、醍醐寺の国宝五重塔です。
いずれかの台風の被害があったようで、境内の木々や建物の屋根に被害の痕跡がありました。
古い物を保存することの難しさを感じるとともに、一日も早く復旧されることを願っています。
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